SNSで人気を集める「ルーフトップ」の写真。街を見下ろすインフィニティプール、開放感あふれるルーフトップバーやスカイレストランで楽しむ絶景とカクテルは、まさに「映え」の宝庫です。夏の気配が近づく今こそ、地上の賑わいと同じくらい、空の上から都市を堪能できるルーフトップ付きのブティックホテルに泊まる絶好のタイミングです。ルーフトップアクセスが魅力のブティックホテルを厳選してご紹介。星空の下で眠れるロールアウトベッドまで備えたホテルもあります。
1. ラ・ロッカ(イタリア)
ポルト・エルコレを望む丘の上に佇む「ラ・ロッカ」は、1960年代のムード漂うトスカーナ海岸のホテル。焼けた赤やテラコッタのアクセントが印象的な「シロッコ・ルーフトップバー」からは、コルシーニ植物園や港の景色が広がります。カクテルはカラヴァッジョの絵画をテーマにした個性派ぞろいで、イタリア発祥のカクテル「ネグローニ」専用セクションも用意。眼下にはホテルのプライベートビーチクラブ「イゾロット」が広がり、日中はその砂浜で陽光をたっぷり浴びて過ごせます。
2. ザ・レベロ(ポルトガル)
ポルトのドウロ川南岸、ワイン倉庫街に沿って建つ「ザ・レベロ」。ロフトスタイルの客室がインダストリアルシックな雰囲気を演出しています。最上階のベッロ・ルーフトップでは、伝統的なボートが行き交う川を眺めながら、ポルトガル風の小皿料理「ペティスコ」やヘルシーなブランチボウルを楽しめます。ワインリストは大西洋沿岸から南部、渓谷地帯まで幅広い産地から厳選され、ポルトガル各地の風土を映し出すセレクションです。
3. ザ・ノーマン・テルアビブ(イスラエル)
機能美とシンプルさが特徴のバウハウス建築に囲まれた1920年代のタウンハウス2棟を改装した「ザ・ノーマン・テルアビブ」。最上階には、街と海の絶景を一望できるインフィニティプールが広がります。360度広がるサンデッキにはクリーム色のタッセル付きパラソルが並び、館内のインテリアも外の景観を取り込むように設計された優雅な空間が続きます。
4. ウィットモア・ホテル(スペイン)
バルセロナのゴシック地区を見渡す「ウィットモア・ホテル」は、大人限定の現代的な会員制クラブのような雰囲気が漂う大人の隠れ家。ルーフトップのサンデッキにはシトラスイエローのストライプ柄が映え、プールサイドでは洗練されたカクテルが楽しめます。
5. ノブ・ホテル・マラケシュ(モロッコ)
ゴールデン・トライアングルと呼ばれるマラケシュの中心にそびえる「ノブ・ホテル・マラケシュ」。屋上ガーデンにはオールシーズン利用可能のカーブを描いたプールがあり、カバナやラタンのハンギングチェア、日陰をつくるヤシの木が点在し、心地よい陰を作ります。寿司バーからは冷たい和食や握り、刺身が次々と運ばれ、夕暮れ時にはDJが音楽で空気を盛り上げます。
6. 137ピラーズ・スイーツ・バンコク(タイ)
バンコクの街並みを見下ろす高層階に位置する「137 ピラーズ・スイーツ」のインフィニティプールは、まさに写真映えの象徴。カクテルタイムには、裸足のままラグジュアリーなデッキチェアから数歩歩けば、空中バー「スカイバー」でサンセットドリンクを楽しめます。
7. サン・フランセスク・ホテル・シンギュラー(マヨルカ島)
パルマ旧市街のパノラマビューを楽しめる「サン・フランセスク・ホテル・シンギュラー」は、200平方メートルのルーフトップテラス、プールバー、ソラリウムが揃う都会のオアシスです。目の前にはパルマ大聖堂がそびえ立ち、マヨルカ島の首都でシャンパン片手に一日中プールでゆったりと過ごすには理想的な場所です。
8. クールルームス・パラシオ・デ・ビジャパネス(スペイン)
セビリアの観光名所(ヒラルダの鐘楼やゴシック大聖堂など)を、ホテルの外に出ることなく堪能できる「クールルームス・パラシオ・デ・ビリャパネス」。18世紀のアンダルシア宮殿をリノベーションしたこのホテルには、カバナと涼を取れるプランジプールを備えたルーフトップがあります。バロック様式の建築、寄木細工の床、大理石の柱や装飾アーチなど、サンタ・クルス地区の魅力を凝縮したような空間です。
9. エミリアーノ・リオ(ブラジル)
コパカバーナビーチに面した「エミリアーノ・リオ」のルーフトップバーとインフィニティプールは、ホテル全体と同じく白を基調にしたミニマルなデザイン。風通しの良い格子パターンの外装により、海風がそよぎ、やわらかな光が差し込みます。目の前に広がる大西洋とシュガーローフ山までを望む、まさにモダニスト建築の傑作です。
10. ラ・ヴァリーズ・メキシコシティ(メキシコ)
メキシコシティのローマ地区にある1920年代のフレンチスタイルの邸宅の中に、隠れ家のように佇む「ラ・ヴァリーズ・メキシコシティ」。メキシコ人アーティスト、ペドロ・フリーデベルクのシュルレアリスムが随所に散りばめられた8室のスイートが魅力。中でも「ポラリス・スイート」と「シレーネ・スイート」では、キングサイズベッドをそのままプライベートテラスへ移動でき、高級リネンに包まれながら街の風を感じたり、屋外バスタブでの湯浴みを楽しんだりと、開放的なくつろぎの時間が味わえます。
クロエ・フロスト=スミス著