夏の予定が思うように進まず、島への憧れが高まってきたなら、ギリシャの島々へひとっ飛びするのが理想的な解決策。心癒される海の景色と灼熱の太陽が、心も身体もリセットしてくれます。ひとつの黄金のビーチを拠点にするもよし、透き通る入り江や岩肌の海岸線を巡るアイランドホッピングの旅に出るもよし。ギリシャ各地に点在する、白亜のヴィラや海辺の隠れ家、崖の上のリトリートをチェックしてみましょう。
1. アクロ・スイーツ(クレタ島)
クレタ島北部の海岸を見下ろす断崖に建つ、スイートとラグジュアリーヴィラの集合体「アクロ・スイーツ」は、石造りの壁と海を望む静寂に包まれた隠れ家。室内は自然素材とアースカラーでまとめられ、心地よく包み込まれながらも、常にエーゲ海の絶景に意識が向くデザインに。全てのスイートにはプライベートのインフィニティプールが備わり、ビザンティン風のスパや壮観なヨガシャラ(ヨガ専用空間)で心身を解き放てます。レストランではクレタ島産の食材を用いた料理が中心で、地元農家から届く旬の恵みを生かした料理が楽しめます。
2. アンドロニス・ミノイス(パロス島)
海辺までわずか200メートルという立地にある「アンドロニス・ミノイス」は、光に満ちた客室とキュビズム風の建築美が印象的なホテル。エーゲ海を望む「ラウンジデッキ」で、ただのんびり過ごす贅沢がここにはあります。プライベートプール付スイートを選ぶのがおすすめ。ホテル内のレストラン「オルヴォ」では、ロブスターパスタやワサビ風味の鯛、タヒニで仕上げたブロッコリーニなど、ギリシャ×和の創作料理が味わえます。乗馬やワイナリーツアー、スキューバダイビング、近隣のアンティパロス島への小旅行など、アクティビティの手配も可能です。
3. ノマド・ミコノス(ミコノス島)
全てのスイートにプライベートプールかジャグジー(またはその両方)が備わっている「ノマド・ミコノス」。南ミコノスの岩肌の丘に佇み、黄金色のカロ・リヴァディ・ビーチへは徒歩圏内です。ビーチ、プール、ボヘミアンスタイルの寝室を行き来しながら、裸足で過ごすスローな日々がここでは定番。マッサージやフェイシャルなどの施術は客室まで来てくれます。夕暮れ時は屋外の暖炉を囲んでカクテルを楽しみ、地中海の海の幸を彩り豊かに盛り付けたヘルシー料理に舌鼓を。
4. カナヴェス・エピトム(サントリーニ島)
サントリーニといえば、カルデラの絶景や岩をくり抜いたような宿を思い浮かべますが「カナヴェス・エピトム」は、ミニマリストなヴィラの設計により、火山の風景に溶け込む夕暮れの美しさを見事に表現。開放感ある間取りと岩肌のテラスが、屋内外を自然につなぎます。中でもオイアの中で最も美しいとされるサンセットビューが望めるヴィラも多く、デイベッドやカバナに横たわったままでその瞬間を味わえます。断崖の風景を海から眺めたい方は、ホテル所有のヨットをチャーターすることも可能です。
5. アリスティド・ホテル(シロス島)
エルムポリの歴史地区にある、新古典様式の邸宅を改装した「アリスティド・ホテル」は、観光客が少ないシロス島を拠点にしたいアート好きにぴったりのホテルです。客室数はごくわずかで、センス良く選ばれたスイートのあちこちには、オリジナルの油絵作品が飾られています。ヴァポリア地区を望む眺めもまた美しく、館内のギャラリーでは滞在アーティストによる展覧会も定期的に開催。滞在型レジデンスプログラムでは、織物工場見学や陶芸、ワイン農園ツアー、キクラデス料理教室、ホテルのシェフと行くハーブ採取など、創造性を刺激する体験が用意されています。
6. ドームズ・ホワイト・コースト(ミロス島)
敷地内の自然保護エリアに広がる幻想的な白い岩の海岸線にちなんで名付けられた「ドームス・ホワイト・コースト・ミロス」は、大人専用のブティックホテル。各客室にインフィニティプールが付いており、エーゲ海を一望できます。白塗りの壁、ニュートラルトーン、全面ガラスの窓が特徴のキュービズム建築は、月面のような風景に見事に溶け込みます。プールは朝から晩まで日差しに包まれ、ひと泳ぎの後には、搾りたてのスムージーをサンラウンジャーまで届けてもらうのがおすすめです。
7. リンドス・ブルー(ロドス島)
「リンドス・ブルー」は名前の通り、ブルーに包まれた大人限定の隠れ家。ロドス島で最も美しい海辺の村といわれるリンドスのすぐそばにあります。客室の大きなスライドドアにはアクアブルーのグラデーションカーテンがかけられ、どの部屋からでも海が見える設計です。白を基調とした寝具と調和するブルーのアクセントが、どこまでも続く地中海へと視線を誘います。
8. リオスタシ・ホテル(イオス島)
「リオスタシ・ホテル&スイーツ」はミニマルなインテリアが魅力で、エーゲ海の絶景とイオス島の自然美がより際立つ設計。海を望むスイートのバルコニーで、ゆったりと日差しを浴びながら過ごす午後のひとときは格別です。デザイン・シービュー・スイートでは専用のジャグジーも楽しめます。夕方にはフレッシュレモネード片手にサンセットを眺め、その後はオリーブの木々に囲まれた屋外シネマ「シネ・リオスタシ」で、星空の下の映画鑑賞を楽しめます。
9. ナクシアン・コレクション(ナクソス島)
杉の香り漂う庭に佇む、白いキューブ型ヴィラが並ぶ「ナクシアン・コレクション」は、風が吹き抜けるナクソス島での我が家のような安らぎを感じられる場所。レストランでは、自然の恵みがふんだんに使われています。レストランでは、島の自然の恵みをふんだんに使用。ワインは家族経営のブドウ畑とセラーで造られ、オリーブオイルも代々受け継がれた自家農園で採れたものです。何もしない贅沢を味わえる場所ですが、気が向いたらすぐに出かけられる距離に、ナクソスタウンの魅力的なスポットや美しいビーチ、ハイキングや乗馬のトレイルも揃っています。
10. ザ・ペトラ(パトモス島)
全11室の客室とスイートで構成された「ザ・ペトラ」は、白く塗られた壁やパトモス島のアーティストによる絵画など、伝統的な島のデザインが施されたミニチュアの村のようなブティックホテル。カラフルな漁船が浮かぶ湾のすぐそばにあり、ビーチまでは徒歩圏内です。「ママ・ペトラ」の家庭料理にインスパイアされた温かみのある食事を楽しめるダイニングテラスからは、カリカツォウ岩を望む絶景が広がり、プールや魅力的な客室からも海の絶景を堪能できます。
クロエ フロスト-スミス 著