Broadwick Soho(ブロードウィック・ソーホー)に足を踏み入れると、まるで世界で最もスタイリッシュな遊園地に迷い込んだかのような感覚に包まれます。色彩、模様、光、そして人々の話し声など、ホテル内を進むたびに、思いがけない発見が待ち受けています。カーテンの向こうにはひっそりとしたくつろぎのスペースが現れ、階段を下りた先には照明を落としたレストランが姿を見せるのです。扉の向こうからは、大きなアート作品が顔をのぞかせます。楽しげな話し声と低音の響きに導かれて屋上へ上がると、カクテルバー「Flute(フルート)」でパーティーが繰り広げられています。2023年の開業以来、このホテルはソーホーを象徴する存在として、瞬く間に地元の人々に愛される場所となりました。創設メンバーの一人であるジョシュア・ガードナーが、ホテル誕生の背景を語ります。
ブロードウィック・ソーホーは、創設者ノエル・ヘイデンが両親への愛情を込めて生み出したホテルです。両親はボーンマスで「Mon Ami(モン・アミ)」というホテルを経営しており、ノエルは幼少期の多くをそこで過ごしました。ホテルで育った経験は、ホスピタリティにおいて人が果たす役割の大切さを深く理解するきっかけとなり、自分自身のホテルをつくるという生涯にわたる夢を育みました。私は、ノエルがブロードウィック・ソーホーの創設に向けて集めた友人たちの一員であることを幸運に思っています。私たちは皆、真に独創的な場所をつくりたいという彼のビジョンと情熱を共有していました。単に新たな高級ホテルを開業するのではなく、私たちが目指したのは、魂を感じられるホテルです。ソーホーという街に深く根ざし、その創造性と個性を称え、地元の人々と旅人が自然に集う場所にしたいと考えていました。


ソーホーは、ノエルにとって昔から特別な思い入れのある街だったため、自然な選択でした。若い頃、彼はソーホーのあらゆる魅力を楽しみ、この街で以前の事業も立ち上げています。彼は常に、ソーホーが持つ荒削りな魅力と華やかさの絶妙な融合、創造性にあふれるエネルギー、そして実に多彩で個性的な雰囲気に惹かれてきました。こうした要素はブロードウィック・ソーホーの本質を成すものであり、ホテルの隅々にまで反映されています。その結果、ソーホーだからこそ生まれる、土地に根ざした本物の個性が育まれています。
お客様が扉をくぐった瞬間から、ブロードウィック・ソーホーの活気を感じ、まるで自宅にいるかのようにくつろいでいただきたいと考えています。スタッフの温かいもてなし、美しいインテリア、細部にまで行き届いた心配り、大胆な色使い、個性豊かなアート、そして遊び心あふれる雰囲気。そうした要素が、訪れた人に鮮烈な印象を残します。アート作品や意外性のあるデザインの細部、あるいはホテル全体に漂う空気感など、訪れるたびに新たな発見があります。私たちがつくりたかったのは、楽しく、スタイリッシュで、豊かな個性に満ちた場所です。格式ばらずに贅沢を味わえ、気取ることなく独自の個性を感じられるホテルを目指しました。
従来型の五つ星ホテルを設計するのではなく、私たちが目指したのは、華やかな名付け親が暮らす風変わりなブロードウィック・ソーホーのタウンハウスのような場所でした。訪れる人々が楽しみ、くつろぎ、心から自分の家のように感じられる場所です。
ブロードウィック・ソーホーのデザインにおける構想は、ロンドンのほかの高級ホテルとは一線を画す場所をつくることでした。従来型の五つ星ホテルを設計するのではなく、華やかな名付け親が暮らす風変わりなソーホーのタウンハウスのような場所を目指しました。訪れる人々が楽しみ、くつろぎ、心から自分の家のように感じられる場所です。その着想の源となったのは、ノエルが愛してやまなかった母親のジャッキーです。彼女は洗練されたセンスの持ち主で、世界各地を旅しながら、美しい品々や大切な思い出の品を集め、自宅を彩っていました。そうした豊かな個性や好奇心、長年暮らしながら育まれるような贅沢さが、ブロードウィック・ソーホーのデザインの礎となりました。ホテルのあらゆる空間は、ホテルのあらゆる空間は、マーティン・ブルドニツキ率いるデザインスタジオ、MBDSによって、細部まで考え抜かれた設計が施されています。卓越した職人技やアート作品、そしてそれぞれに物語を宿すユニークな品々が、空間を彩っています。


卓越したホテルは、そこで働く人々の素晴らしさによって生まれます。美しいデザインや贅沢な空間は、訪れた人に忘れがたい第一印象を与えるでしょう。しかし、お客様が再び訪れたいと思う理由は、スタッフの存在と、私たちがどのような気持ちをお客様にもたらすかにあるのです。私たちには素晴らしいチームがいて、本当に恵まれていると感じています。お客様からは、スタッフ同士の自然な相性の良さや、人と人とのつながりについて、よくお褒めの言葉をいただきます。そうした関係性がホテル全体の雰囲気を形づくり、お客様に到着した瞬間から心地よさと安心感をもたらし、まるで自分もこの場所の一員であるかのように感じていただけるのです。
「The Nook(ザ・ヌック)」にあるスナッグ(こぢんまりとしたくつろぎのスペース)です。親密で居心地がよく、プライベートな雰囲気が魅力です。ホテルのほかのエリアから少し離れた場所にあり、ブロードウィック・ソーホーの中に自分だけの小さな居場所を見つけたような気分になります。朝は暖炉のそばでコーヒーを飲み、夜にはカクテルを楽しみ、レコードコレクションから選んだ音楽に耳を傾ける。そんなふうに、ゆっくりとくつろぎ、もう少し長く滞在したくなる場所です。
絶えず一新するのではなく、丁寧な進化を重ねていくと考えています。独立系の家族経営ホテルである私たちには、街の変化に合わせて柔軟に動ける自由があります。ソーホーで起きていることに直感的に対応し、音楽、アート、ファッション、食のシーンを形づくる人々と協力していくということです。5年後、10年後には、ブロードウィック・ソーホーがこの街の文化や暮らしに、今以上に深く溶け込んでいることを願っています。単にソーホーにあるホテルではなく、街の文化を支える欠かせない存在になっていたいのです。何よりも、ブロードウィック・ソーホーならではの魅力を守り続けていきます。確かな個性を持ち、卓越したホスピタリティ、独創性、そして土地に根ざした本物の魅力を大切にするホテルであり続けること。流行を追いかけることよりも、そうした価値を何より重視していきます。